2022年8月1日(月)。アジアサッカー連盟(AFC)は2026年の第23回W杯で、アジア大陸枠が従来の「4.5」から「8.5」へ大幅に増えると正式に発表しました。
この変更によってW杯はどのような大会になっていくのか、そして日本代表にとってメリットはあるのか気になるところ。
そこで本記事では、なぜ枠を大幅に増やしたのか、それは日本にとって有利になるのか、を調査したので考察も含めてご紹介したいと思います!
最後までお読みいただけると嬉しいです。
出場国拡大の詳細は⁉︎
アジア枠は今回「4.5」から「8.5」へと変更になりました。つまり出場国が4カ国から8カ国へと増え、その数は2倍です。他大陸の出場枠も増加しています。
ヨーロッパが「13」から「16」へ、南米が「4.5」から「6.5」へ、アフリカが「5」から「9.5」へ、北中米カリブ海が「3.5」から現状で開催国枠を含めて「6.5」へ、オセアニアが「0.5」から「1.5」へと変更、合計32から16チーム増えた48チームが参加することになります。
大会方式は、48のチームを1組3チームの全16組に分け、グループリーグで戦います。その後は、各グループの上位2チームが決勝トーナメントです。
アジア出場国は?
そもそもアジアの出場国は何カ国なのでしょうか。アジア出場国の25位までのランキングです。(8月の時点)
アジア出場国・25位までのランキング
1 | イラン | 14 | シリア |
2 | 日本 | 15 | パレスチナ |
3 | 韓国 | 16 | キルギス |
4 | オーストラリア | 17 | ベトナム |
5 | カタール | 18 | レバノン |
6 | サウジアラビア | 19 | インド |
7 | UAE | 20 | タジキスタン共和国 |
8 | イラク | 21 | タイ |
9 | オマーン | 22 | 北朝鮮 |
10 | ウズベキスタン | 23 | フィリピン |
11 | 中国 | 24 | トルクメニスタン |
12 | バーレーン | 25 | 香港 |
13 | ヨルダン |
その他の国は、アフガニスタン、イエメン、インドネシア、カンボジア、北マリアナ諸島、グアム、クウェート、シンガポール、スリランカ、チャイニーズタイペイ、ネパール、パキスタン、バングラディッシュ、東ティモール、フィリピン、ブータン、マカオ、マレーシア、ミャンマー、モルディブ、モンゴル、ラオスで合計47カ国です。
予選の試合方式は?
1次予選は2023年10月にスタートする予定です。 ランキング25位以下、つまり下位22チームがホーム&アウェー方式で対戦し、勝者11チームが次の2次予選に進みます。日本はアジアでは上位3位以内に入っていると思われます。そのため日本は1次予選には参加しません。
2次予選では、ランキング上位25位チームと1次予選を勝ち抜いた11チームを加えた計36チームが、4チームずつ9組に分かれてホーム&アウェー方式の総当たり戦を行います。各9組の上位2位まで、つまり18チームが3次予選に進みます。
3次予選(最終予選)では、18チームが6チームずつ3組に分かれてホーム&アウェー方式の総当たり戦を行います。各3組の上位2チームの計6チームがW杯の出場権を得ます。
3次予選の各組3、4位、計6チームがプレーオフに進み、残り2つの本大会出場枠と大陸間プレーオフに回る1枠を争います。
参加国数 | ゲーム方式 | 通過国数 | |
1次予選 | 22チーム (25位以下のみ) | ホーム&アウェー方式総当たり戦 | 11チーム |
2次予選 | 36(11+25)チーム | ホーム&アウェー方式総当たり戦 | 18チーム |
3次予選 | 18チーム | ホーム&アウェー方式総当たり戦 | 6チーム |
プレーオフ | 6チーム (3次予選各組組3、4位) | ホーム&アウェー方式総当たり戦 | 2.5チーム |
アジア枠が多くなった理由は⁉︎
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は2016年に48ヵ国に出場国を拡大するという構想を持っていると発表していました。そしてその理由を話されてます。
現行の32チームが戦うワールドカップは継続するが、48チームがこの盛大なパーティーに参加できるということだ。私の案はサッカーを世界中に発展させるもので、ワールドカップは単なる競技会ではなく、社会的なイベントになる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/2026_FIFAワールドカップ
発表後は反対の意見が多く、会議が行われるも決定までには至らなかったようです。
主な反対理由は、「技量のない国の参加はワールドカップの価値を下げるおそれがある」とのことです。確かに、ヨーロッパの強豪国からしたらアジアはまだまだレベルが低いと感じます。そのアジア枠を増やそうとしているのですからレベルの違う戦いは見ていて盛り上がらないかもしれません。
ですが2017年1月10日FIFA評議会(旧FIFA理事会)で、正式に、現在の32チームから48チームに出場国が拡大されることになりました。
承認された理由はこの大会に参加する国や地域が増え、放送権料の収益が増えることが見込むことができるため
https://ja.wikipedia.org/wiki/2026_FIFAワールドカップ
「え?お金?」と思いましたよね?私も思っちゃいました。
特に中国などスポーツ選手の育成に大金を出し、国をあげて応援する国。今はW杯に出場できていませんが、もし出場できるとなると、その恩恵をFIFAは受け取ることになりそうです。
ですが、未来を見据えた判断と思えるのでは?と思わなくも無いんです。
その理由は人口。
2022年時点での世界人口ランキングです。
順位 | 国名 | 人口 |
---|---|---|
1位 | 中国 | 14億4,850万人 |
2位 | インド | 14億66万人 |
3位 | アメリカ | 3億3,480万人 |
4位 | インドネシア | 2億7,910万人 |
5位 | パキスタン | 2億2,950万人 |
6位 | ナイジェリア | 2億1,670万人 |
7位 | ブラジル | 2億1,540万人 |
8位 | バングラデシュ | 1億6,790万人 |
9位 | ロシア | 1億4,580万人 |
10位 | メキシコ | 1億3,160万人 |
11位 | 日本 | 1億2,560万人 |
12位 | エチオピア | 1億2,080万人 |
13位 | フィリピン | 1億1,250万人 |
14位 | エジプト | 1億600万人 |
15位 | ベトナム | 9,900万人 |
16位 | コンゴ共和国 | 9,520万人 |
17位 | イラン | 8,600万人 |
18位 | トルコ | 8,560万人 |
19位 | ドイツ | 8,390万人 |
20位 | タイ | 7,010万人 |
21位 | イギリス | 6,850万人 |
22位 | フランス | 6,560万人 |
23位 | タンザニア | 6,330万人 |
24位 | 南アフリカ | 6,080万人 |
25位 | イタリア | 6,030万人 |
26位 | ケニア | 5,620万人 |
27位 | ミャンマー | 5,520万人 |
28位 | コロンビア | 5,150万人 |
29位 | 韓国 | 5,130万人 |
30位 | ウガンダ | 4,840万人 |
今後もっとも人口が増加するとみられているのは、インドをはじめ、ナイジェリア、パキスタン、コンゴ民主共和国、エチオピア、タンザニア連合共和国、インドネシア、エジプト、アメリカである。とくにサハラ以南のアフリカの人口は2050年までに倍増すると考えられている。
https://eleminist.com/
中国とインドは突き抜けて人口が多いです。その他の国もアジア枠、アフリカ枠が上位に入っています。インドに至っては中国を越す勢いなんだとか。それに比べてヨーロッパは少ないですよね。
この人口比率からしたらアジア枠、アフリカ枠を増やすのは当然という考えも出来るのではないでしょうか。
それに人口がこれだけ多いと、これから若い世代に神の子メッシのような神業を持った選手が排出されるかもしれません。
アジア枠増加で日本は有利⁉︎
アジア枠増加が日本にもたらすメリットは、アジアでのランキング上位の日本はW杯への出場は確実といって良いと思います。ただ、2026年から大会方式が変わりました。
48のチームを1組3チームの全16組に分け、グループリーグで戦い、その後は、各グループの上位2チームが決勝トーナメントへ。
これって、1組3チームの中が(スペイン、ドイツ、日本)の組分けになったら決勝進出は絶望的なのでは?と思ってしまいました。
予選は難なく突破しても、大会が始まったら一勝もできない・・なんて事にならないことを祈ります。
まとめ
本記事ではW杯アジア枠が増えた増加理由と日本のメリットついてご紹介しました。
本記事で分かったことをまとめると
- アジア枠は今回「4.5」から「8.5」へと変更
- 増加理由はこの大会に参加する国や地域が増え、放送権料の収益が増えることが見込むことができるため。
- アジア、アフリカの人口比率も増加の理由の一つではないか
- 日本では予選通過は楽になったが、新しい大会方式はデメリット
個人的にはカンボジアの代表監督をされている本田圭佑さんとの試合を見てみたいと思いました。
これからの日本選手の活躍を期待して、熱を込めた応援をしていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。